医療裁判紹介バックナンバー

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医療裁判:術前検査として説明・同意済みの心臓カテーテル検査について,同検査を必要とする理由が術前検査から同意を得ていない他の理由に変更となった場合,医師には改めて説明の上,同意を得る義務があるとされた事例

2021年09月06日
総腸骨動脈瘤の疑いがあるとして検査入院をした患者(女性。事故当時60歳)が,医師より,総腸骨動脈瘤の有無等を確認するための造影CT検査を実施すること,および総腸骨動脈瘤が有ると認められた場合に実施する手術の術前検査としての心臓カテーテル検査を実施することについて説明を受け,両検査の実施に同意した。しかし,医師は,その後の造影CT検査により,患者には総腸骨動脈瘤がないことが判明したにもかかわらず,患者にそのことを説明しないまま,当初の予定どおりに心臓カテーテル検査を行った…(横浜地方裁判所平成29年2月23日判決)

コラム:スタッフに禁煙の指示や髪型の指定ができるか

2021年08月16日
Q.当院は健康増進法に基づき敷地内禁煙になっています。しかし,ヘビースモーカーの医師がおり,敷地内禁煙を遵守して白衣を着たまま喫煙することもないのですが,それでも診療中にタバコ臭が強いと患者さんから苦情が出ています。 この医師に対し,業務命令として禁煙を命じ,違反したら懲戒処分としても差し支えないでしょうか。

医療裁判:褥瘡の予防と治療について,病院側の過失を認めた事例

2021年07月28日
本件は,前立腺がんおよび大脳皮質基底核変性症の既往歴を有し,リハビリ等のため入院していた患者(昭和10年生男性・死亡時79歳)に褥瘡が発生し,転院先の病院で死亡した事案である…(東京高等裁判所平成30年9月12日判決)

コラム:医療機関におけるパワーハラスメント問題

2021年07月08日
Q.当院のベテランの看護師が、若い医師のプライベートに関する悪い噂を職場で流しています。このような行為は、いわゆるパワハラに当たるのでしょうか。

医療裁判:外国に帰省した統合失調症患者の自殺の予見可能性について

2021年06月16日
本件は,統合失調症で精神科の医師の治療を受けていた患者(昭和46年生女性。国籍は中国)が,実家の中国に帰省中に,実家のマンションから飛び降り自殺したという事案である…(最高裁判所平成31年3月12日判決)

コラム:看護師が院外研修等へ参加した場合、時間外手当を支払う必要はあるか?

2021年05月27日
Q.当院の看護師が自己研鑽のため院外で開催された研修に参加したのですが、参加した研修時間に対して時間外手当を支払う必要があるのでしょうか。また、研修が遠方で開催されたため、研修先までの往復の移動時間に対しても時間外手当を支払う必要があるのでしょうか。

医療裁判:十分な問診により緊急性の高い疾患を鑑別すべき義務が認められた事例

2021年05月07日
本件は,患者(男性・受診当時69歳)が腰背部痛を訴え,病院の医師による診察を受けて帰宅した後,容態が急変し,腹部大動脈瘤破裂で死亡するに至った…(広島高等裁判所平成30年2月16日判決)

コラム:児童虐待・医療ネグレクトへの対応

2021年04月19日
Q.外来で幼児患者を診察したところ身体に数多くの痣を認めました。患者を連れてきた母親は,幼児がよく転ぶので痣が多いと説明していますが不自然です。また幼児本人は母親の顔色を窺い,母親の機嫌を損ねないようにしている様子です。児童虐待が疑われるのですが,対処方法を教えてください。

医療裁判:身体拘束中の統合失調症患者の異常行動に対する経過観察

2021年03月26日
統合失調症による興奮状態のために医療保護入院中であった患者(男性,当時42歳)が,隔離室内においてベッドに拘束された状態で窒息症状を呈していることを発見された…(東京高等裁判所平成29年2月15日判決)

コラム:近隣に似た名称の診療所がある場合等の法的問題点について

2021年03月05日
Q.先月,都内において,私の名前「甲山太郎」の一部を冠した「こうやま小児科クリニック」を開設し,ようやく業務が軌道にのってきたところです。昨日,近隣で「甲山小児科診療所」を開設する甲山花子医師から,「こうやま小児科クリニック」は30年前に開設した「甲山小児科診療所」と車で10分の近接した距離で,「こうやましょうにか」という音が一致する等の類似性のある名称であるため,診療所の名称を変更してもらえないかと連絡がありました。当クリニックの名称は法律に違反するのでしょうか。
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