非生物由来のコーティング材料を人工心肺製品へ導入開始

〜ヒトの生体により適した人工心肺製品へ。患者さんのからだへの負担軽減を目指した医療に貢献します。〜

株式会社ジェイ・エム・エス
2014年10月8日

各位

株式会社ジェイ・エム・エス
代表取締役社長 奥窪 宏章
(コード番号 7702 東証第1部)


 株式会社ジェイ・エム・エス (本社:広島県広島市、代表取締役社長:奥窪 宏章、以下 「ジェイ・エム・エス」) は、人工心肺製品における血液接触面のコーティング材料として血液適合性に優れた合成系材料を、2014年11月より人工肺へ導入いたします。

 心臓の動きを止める必要がある心臓血管外科手術では、人工心肺が一時的に心臓と肺の機能を代行します。 手術中、患者さんの血液は人工心肺の中を流れますが、人工心肺に用いられるプラスチックなどの人工材料は血液に異物と認識され、タンパク質の吸着や血液凝固などを引き起こす原因となります。そのため、人工心肺の血液接触面は、血液適合性を向上させるためのコーティング材料で表面処理されています。

 ジェイ・エム・エスは、人工心肺製品の新たなコーティング材料として合成系材料のMPCポリマー(リン脂質ポリマー)を採用し、製品への導入を順次行います。MPCポリマーは日本で開発された材料で、非生物由来でありながら、細胞を包む膜の成分を模倣した構造により、高度な血液適合性を有しています。従来は生物由来材料であるヘパリンによるコーティングが主流でしたが、MPCポリマーはコーティング効果の有用性から生物由来材料の代替として使用されています。


コーティングブランド名「Legacoat(レガコート)」

MPCポリマーの特長
・日本で開発された生体に馴染む合成系材料
・細胞を包む膜を模倣した構造で、高度な血液適合性を実現
・耐久性などに優れており、コーティング材料として効果的

 医療の現場では、安全で患者さんの負担がより軽減される医療機器が求められています。ジェイ・エム・エスでは、これまでも人工心肺製品の血液充填量の少量化や人工材料への血液接触面積の低減など、様々な改良を行ってまいりました。このたび、血液適合性に優れた新たなコーティング材料を導入することで、更に患者さんのからだへの負担軽減を目指してまいります。

≪人工心肺システム概略図≫


 ジェイ・エム・エスは、これからも「医療の安全」、「医療の効率化」、「再生医療」、「医療を必要とする方の QOL(クオリティ・オブ・ライフ)の向上」をテーマとして、一人ひとりの患者さまをみつめ、医療従事者の皆さまの立場にたって、安全・安心で品質の高い製品とサービスを提供し、人と社会に貢献してまいります。

【お問い合わせ先】
経営企画部 TEL 082-243-9059 / FAX 082-243-5924

企業サイトURL
http://www.jms.cc/index.html
ニュース・プレスリリース
http://www.jms.cc/news.html

メディカルオンライン プロダクト製品情報

最新ニュース・プレスリリース