クリニックでの腎疾患の早期発見に貢献

B4サイズの小型自動尿分析装置を新発売

アークレイマーケティング株式会社
2021年1月7日

アークレイ株式会社は、小型の自動尿分析装置「オーション イダテン AE-4070」を2021年1月8日(金) に発売します。B4サイズの省スペース設計だけでなく尿試験紙を左右どちらの向きでもセットできることで設置場所の自由度が高く、設置スペースが限られているクリニックにも導入できます。また、自覚症状が無いとされる初期腎臓疾患や糖尿病性腎症※1のスクリーニング検査が可能であり、クリニックでの早期発見・治療開始に貢献します。

アークレイ株式会社(以下、アークレイ)がこのたび発売する自動尿分析装置「オーション イダテン AE-4070」は、既存機種「オーション イレブン AE-4021」の高い基本性能はそのままに日本語表示のタッチパネルを採用し、使いやすさを向上させた尿検査装置です。
専用の尿試験紙を尿に浸しトレイにセットするだけで、尿蛋白、尿糖、尿潜血など尿定性検査※2の測定から廃棄までを自動で行います。測定を自動化することで目視検査での時間管理や結果判定などの業務が不要になり、医療従事者の負担軽減や判定ミスの防止にもつながります。また、糖尿病性腎症の指標とされている尿中アルブミン/クレアチニン比※3が測定できる半自動の小型尿検査装置ではトップクラスの処理能力を有し、1時間に514検体測定が可能です。
測定結果は「1+」「-」などの定性ランク表記だけでなく半定量値も報告し、定量値に近い成分濃度を知ることができます。精度管理が定期的に行われていない場合に検査を止める「QCロックアウト機能」を追加し、より信頼性の高い測定結果を報告します。さらにB4サイズの省スペース設計で病院だけでなくクリニックのような小規模施設でも設置しやすいサイズです。

アークレイは、1972年に世界初の尿試験紙を用いた尿検査の自動化に成功して以来、40年以上にわたり全自動の尿定性検査装置や尿試験紙、検査データ管理システムを市場に提供してきました。アークレイは今後も尿検査分野で付加価値の高い製品開発を進め、検査業務の効率化やデータの信頼性向上に寄与する新たなソリューションを提供します。


製品外観


製品名称ロゴ

■製品の特徴
○クレアチニン補正による(P/C比)(A/C比)測定が可能
尿中蛋白/クレアチニン比※4尿中アルブミン/クレアチニン比も同時に算出できる専用試験紙にも対応しています。これにより、病院・クリニックで簡便・迅速に糖尿病性腎症をはじめとする慢性腎臓病(CKD)※5などのスクリーニング検査を実施でき、腎疾患発症のリスク管理が可能です。

○タッチパネルを採用
7.0インチカラー液晶画面の日本語表記タッチパネルを採用し、見やすさや操作性が向上しました。

○起動時間を短縮し7秒間隔で測定可能
起動時間を既存機種(AE-4021)の約半分に短縮し、迅速に測定を開始できます。また7秒間隔で連続測定が可能なため、繁忙期でも検査を停滞させません。

○QCロックアウトおよびオペレータロックアウト機能を追加
装置の使用前後に行われる精度管理の測定を設定した期限までに行っていない場合、検体の測定が行えない機能を搭載し、常に正確な判定結果を報告します。

○ユーザビリティを追求
使いやすさを追求し、試験紙をトレイにセットするだけで自動的に測定が始まる「オートスタート機能」や、試験紙を左右どちらの方向からでもセットできる「左右置き機能」を搭載しています。


○濁度の入力が可能
尿の濁りの程度を示す「濁度」の入力が可能であり、全自動尿定性検査装置のバックアップ機としても活用できます。

■語句解説

※1 糖尿病性腎症
慢性の高血糖状態が持続することにより引き起こされる細小血管障害のひとつで、臨床的には蛋白尿(初期には微量アルブミン尿)、腎機能障害、高血圧、浮腫などを呈し、最終的に腎不全に至ります。

※2 尿定性検査
一次的な検査として行われる尿試験紙を用いた検査で、尿蛋白・尿糖・尿潜血などの有無を測定します。なお、半定量検査は尿中に含まれる成分のおおよその量を、定量検査では正確な成分量を検査します。

※3 尿中アルブミン/クレアチニン比(Alb/Cre比)
尿中微量アルブミン濃度と尿中クレアチニン濃度を同時に測定し、その比をとった指標。糖尿病性腎症の指標とされています。

※4 尿中蛋白/クレアチニン比(Pro/Cre比)
尿中蛋白濃度と尿中クレアチニン濃度を同時に測定し、その比をとった指標。腎機能の指標とされています。

※5 慢性腎臓病(CKD=Chronic Kidney Disease)
腎障害や腎機能の低下が持続する疾患で、動脈硬化や高血圧、糖尿病などの生活習慣病と密接に関連し心筋梗塞や脳卒中、心不全などのリスクが発生します。
(日本腎臓学会 Webサイト「慢性腎臓病について」、「エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2018」より)

■製品概要


この製品は「アークレイマーケティング株式会社」が販売します。「アークレイマーケティング株式会社」はアークレイの日本国内の販売統括会社です。

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