オンコマイン™ Dx Target Test マルチ CDxシステム 一部試薬の自主回収に関するお知らせ

ライフテクノロジーズ・ジャパン株式会社
2025年6月16日

2025年6月16日
ライフテクノロジーズジャパン株式会社


お客さま各位

この度は、弊社製品の自主回収によりお客さまにはご心配とご迷惑をおかけいたしました ことを、深くお詫び申し上げます。対象製品の自主回収の終了ならびにコンパニオン診断(以下、CDx)検査結果の確認が完了したことをお知らせいたします。
医療機器であるオンコマイン™ Dx Target Test マルチ CDxシステム(以下、オンコマインDxTT)の構成品であるIon PGM™ Dx Library Reagents(製品番号 A18928)に含まれる検体識別用試薬(バーコード配列チューブ、BC)の一部に誤ったラベルが貼付されている可能性があることが確認されたため、2025年3月31日より Ion PGM Dx Library Reagentsの自主回収を開始しておりました。
つきましては、ラベル誤貼付の経緯、原因と対策、CDx検査結果の確認について、下記に報告いたします。
対象製品の回収ならびに検査結果の確認に際し、ご協力いただきましたお客さまならびに関係各位に改めて深く御礼申し上げます。



【自主回収の対象となった試薬情報】
構成品: Ion PGM Dx Library Reagents(製品番号 A18928)
ロット番号:S124_3038057、S124_2938695、S124_3038042、S124_3077027、S124_3038027
出荷時期:2024年9月11日〜2024年12月23日
出荷数量:271キット

【自主回収の状況・経緯】
海外製造元による調査の結果、オンコマインDxTTの構成品であるIon PGM Dx Library Reagentsに含まれる16種類のバーコード配列チューブの1つであるBC15の一部に、誤ってBC14のラベルが貼付されたことが確認されました。
BC14およびBC15のラベルが誤っていた場合、誤った検査結果が報告される可能性があるため、対象となる製品について関連する医療機関ならびに医療関係者に情報提供を行い、2025年3月31日より該当試薬の自主回収を開始しました。
参考までに、バーコード配列チューブの機能を別紙に示します。
自主回収開始に伴い、当該ロットの出荷先を全て確認し、未使用の試薬の返却と、影響のある全ての検査結果の特定を実施いただくよう、速やかに関連する検査会社および医療機関に要請しました。

関連する主な経緯
2025年3月25日:オンコマインDxTTを導入している検査会社および医療機関に対して該当試薬の使用停止を要請
2025年3月31日:オンコマインDxTTにおける該当試薬の自主回収(クラスI)を開始
2025年3月31日〜4月3日:オンコマインDxTTを導入している検査会社および医療機関に対して、該当試薬が使用された患者の特定と、該当患者のCDx検査結果の確認を要請
2025年6月10日:オンコマインDxTTにおける該当試薬の自主回収を終了

【発生した原因】
バーコード配列チューブの標準製造手順では、各バーコード配列チューブが個別に製造され、次のバーコード配列チューブの製造前に、直前に使用した材料を完全に取り除く作業(以下、ラインクリアランス)が行われます。これは、他のバーコード配列チューブとの偶発的な混入を防ぐためです。
しかし、自主回収の原因となった今回の事案では、その手順が正しく遵守されず、作業員が2つのバーコード配列チューブを同じ場所で同じ時間に製造したため、調査で確認されたラベルの貼付の誤り(内容物:BC15、ラベル:BC14)とともに、BC14/BC15のチューブの一部にラベル誤貼付の可能性が生じました。

【対策】
事象発生後に実施した対策
・その他のロットの確認:
影響を受けたロットを除き、全てのロットが標準手順に従って正しく製造されていることを確認しました。
具体的には、当該ロット製造以前に製造され現在有効期限内にある全てのロット、および当該ロット製造後に製造された全てのロットに対するラインクリアランス記録を確認し、その作業が手順通りに実施されていたことを確認しました。
・製造環境の改善:
バーコード配列チューブの混在を防止するため、バーコード配列チューブごとに、製造工程を物理的に分離しました。
・製造手順の改善:
製造工程における組立て作業および充填作業において、ラインクリアランスの遵守状況を監督者が目視検査する手順を追加しました。

是正および予防処置
■実施済み
・監督者および作業員に対して、ラインクリアランスの意義と重要性に関する再研修を実施しました。
・ラインクリアランスの手順遵守を確認できるように、製造作業前後に監督者による検証手順を追加しました。
・製造現場での問題発生を未然に防ぐため、関係者による定期的な現場観察を行い、作業員からのフィードバックや提案について討議する機会を設け、品質問題につながる可能性のある行動を即座に指摘できる環境を整えました。
・品質に対する意識と文化を強化する活動を推し進め、品質問題が確認された場合にはいかなる作業員も製造を停止させる権限があること、適切な手順に従うことができない場合には製造を中止する必要があることを周知しました。

■実施予定
・2025年6月末までを目途に、作業手順を改訂し、作業員が手順を遵守しているかを相互に確認できるように、バーコード配列チューブの充填およびラベル貼付の作業を2名の作業員で実施することとします。
・2025年6月末までを目途に、光学式文字認識(Optical Character Recognition)を用いたビジョンシステムを導入し、ラインに搬入される部品の文字と材料のロット番号を照合することで、作業指示書に従って正しい材料が使用されていることをリアルタイムで確認し、ラインクリアランスを強化します。
・米国FDAにおける承認を受けた後、2025年12月までに、不適合品の検出精度を上げるため、製品出荷前に行うバーコード配列チューブの品質検査のサンプル数を増やします。

【患者さまへの影響が想定されたCDx検査の確認結果】
・当該試薬を使用した検体に対する検査会社または医療機関におけるCDx検査結果の確認が完了し、患者さまへの影響が想定された全ての検査において、当該試薬を使用した検査の結果が適切であったことが確認されました。

【本件に関するお問い合わせ先】
・電話:03-6832-5755(9:00〜17:30 土日祝除く)

以上


※別紙は掲載元をご覧ください。

最新ニュース・プレスリリース