重症AKI患者での初期RRTは持続的RRT:STARRT-AKI試験の二次解析
Initiation of continuous renal replacement therapy versus intermittent hemodialysis in critically ill patients with severe acute kidney injury: a secondary analysis of STARRT-AKI trial
背景
急性腎障害(AKI)に対する血液浄化療法は持続で行うべきか、間欠で行うべきか。明確な差を示したメタアナリシスはなく、現行のガイドラインは、循環動態が安定した患者ではどちらを選択しても良いとしている。
カナダUniversity of TorontoのWaldらは、3,019名の重症AKI患者を、早期の腎代替療法(RRT)開始または72時間以上のAKI持続でRRT開始の各戦略へと割り付けたSTARRT-AKI試験の二次解析として、持続的(CRRT)または間欠的透析(IHD)としてRRTを開始した患者のアウトカムを比較した。
結論
CRRTで開始した患者は1,590名、IHDで開始した患者は606名であった。
90日複合アウトカム(死亡およびRRT依存)率は、CRRT患者で51.8%、IHD患者で54.3%であった(未調整オッズ比0.90, 非有意)。
ベースライン因子を用いてオーバーラップ逆確率重み付けによる調整を行うと、CRRTは複合アウトカムリスクが低かった(オッズ比0.81)。この関連はもっぱらRRT依存リスクの低下によってもたらされたものであった(0.61)。
評価
大規模RCTの二次解析から、初期RRTを持続で行うことでRRT離脱が進む可能性を示唆し、現場の選好に一定の支持を与えた。

