トランスサイレチンアミロイド心筋症にタファミジス
Tafamidis Treatment for Patients with Transthyretin Amyloid Cardiomyopathy
背景
遺伝性transthyretin(TTR)アミロイドーシスに対し、新規薬の有効性が報告されている。Columbia UniversityのMaurerら(ATTR-ACT)は、TTRアミロイド心筋症患者を対象として、TTR安定化薬タファミジスの効果を検証する第III相試験を行った(対照:placebo、n=264)。一次エンドポイントは、全死因死亡率・心血管関連入院頻度である。
結論
タファミジスの一次エンドポイント効果を認めた(全原因死亡率 HR:0.70、心血管関連入院率 RR:0.68)。二次アウトカムでもタファミジス有効性を認め、有害事象に群間有意差はなかった。
評価
同薬は家族性アミロイドポリニューロパチーに対して日欧で承認されており、心筋症への有効性を示した。FDA承認されるものとみられる。完全な新薬であるpatisiran(RNAi)・inotersen(ASO)の心筋症効果の確認が待たれる。