進行膀胱がん一次化学療法へのニボルマブ追加、初の生存期間延長を示す:CheckMate 901
Nivolumab plus Gemcitabine-Cisplatin in Advanced Urothelial Carcinoma
背景
進行した尿路上皮がんの初回治療における標準治療はプラチナ化学療法であり、免疫チェックポイント阻害薬(ICI)の追加はIMvigor130やKEYNOTE-361で検証されてきたが、総じて、期待されたほどの有効性は示していない。
オランダNetherlands Cancer Instituteのvan der Heijdenら(CheckMate 901)は、治療歴のない切除不能/転移性尿路上皮がん患者を、最大6サイクルのニボルマブ+ゲムシタビン-シスプラチンの後、最大2年のニボルマブ投与を行うニボルマブ併用群、またはゲムシタビン-シスプラチンのみの化学療法単独群へと割り付け、全生存期間および無増悪生存期間を比較する第3相国際共同RCTを実施した(n=608)。
結論
全生存期間(中央値)は、ニボルマブ併用群21.7ヵ月、化学療法単独群18.9ヵ月と、ニボルマブ群で延長した(HR 0.78)。無増悪生存期間についてもニボルマブ群で有意な延長が認められた(HR 0.72)。12ヵ月無増悪生存率はニボルマブ群34.2%、化学療法群21.8%であり、客観的奏効率はそれぞれ57.6%、43.1%、完全奏効の持続期間(中央値)は37.1ヵ月、13.2ヵ月であった。
評価
ペムブロリズマブでのKEYNOTE-361は失敗、IMvigor130もOS有効性を示せなかったなか、ニボルマブが初のOS有効性を実証した。新しい標準治療となることが期待される。