CCTAは安定狭心症の臨床アウトカムに多大なポジティブインパクトを与える
Coronary CT Angiography and 5-Year Risk of Myocardial Infarction
背景
冠動脈CTA(CCTA)は安定狭心症患者の診断精度を上げたが、それは臨床アウトカムにも反映されているか。英University of EdinburghのNewbyら(The SCOT-HEART)は、これを検証するオープンラベルRCTを行った(対照:標準治療のみ、n=4,146)。一次エンドポイントは、5年後の冠疾患因死亡または非致死性心筋硬塞である。
結論
CCTAの一次エンドポイント効果を認めた(HR:0.59)。CAG・血行再建術施行率は初期にCCTA群で高かったが、5年では同等となった。CCTA 群患者の予防療法開始オッズは1.40倍、抗狭心症療法実施のオッズは1.27倍であった。心血管系因死亡・非心血管系因死亡・全死因死亡の発生率に群間有意差はなかった。
評価
ESC2018で話題になった発表であり、称賛と「信じられない」という反発があった、という。2015年にNEJMで発表されたPROMISE試験の結果(https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1415516)との齟齬も問題になっている。