細菌性心内膜炎は小康すれば経口薬に切り替えてよい
Partial Oral versus Intravenous Antibiotic Treatment of Endocarditis
背景
現在のガイドラインでは左側心の感染性心内膜炎患者には6週間の抗菌薬静注が標準だが、小康後には経口薬にスイッチできないのか。デンマークHerlev-Gentofte UniversityのIversenらは、この問題を検討するRCTを行った(対照:標準治療、n=400)。起炎菌は連鎖球菌・E. faecalis・黄色ブドウ球菌・コアグラーゼ陰性ブドウ球菌であり、一次アウトカムはランダム化以後治療完了6ヶ月後までの全原因死亡・unplanned surgery・塞栓事象・一次起炎菌菌血症の再発である。
結論
小康後経口薬への切り替えの非劣性を認めた。一次アウトカム発生は経口群で9%、標準治療群で12.1%であった(群間差:3.1%、P=0.40)。
評価
現場でいだかれていた疑問に応えるランドマーク研究で、ガイドラインを変える可能性がある。この研究では10日で外来化されているが、外来管理力の問題は残りそうである。