若年サッカー選手の心突然死は10万人あたり約7人
Outcomes of Cardiac Screening in Adolescent Soccer Players
背景
若いスポーツ選手の心突然死(SCD)は重要な問題だが、基礎データに不備が多い。イギリスUniversity of London のMalhotraらは、同国16.4±1.2歳(男性95%)の11,168名のサッカー選手の1996~2016年にかけての詳細循環器検診プログラム実施結果を報告している。
結論
20年の検診で、SCDと関連する心疾患を検知されたのは42名(0.38%)で、さらに、先天的または弁疾患を持つ選手が2%が検知された。スクリーニング期間中の死者は23名で、その35%がSCDとみられた。SCD例の88%が心筋症だったが、75%は検診で「正常」とされていた。検診以後SCDまでの平均期間は6.8年であった。この集団におけるSCD発生率は、14,794人年あたり1である(100,000人あたり6.8人)。
評価
サッカーの祖国イギリスから出された、この問題に関する最も信頼度の高いデータである。発生レベルは従前の想定を数倍以上超えており、見逃し率の高さとともにメディアにも取り上げられている。サッカーレベルのスポーツ選手には、最低2年ごとの循環器検診が必要である。