ファーストインクラスの経口選択的低分子 Lp(a)低下薬muvalaplinは有望
Muvalaplin, an Oral Small Molecule Inhibitor of Lipoprotein(a) Formation: A Randomized Clinical Trial

カテゴリー
循環器、Top Journal
ジャーナル名
The Journal of the American Medical Association
年月
August 2023
330
開始ページ
1042

背景

Muvalaplinは、アポリポタンパク(a)(apo[a])とアポB100の結合によるLp(a)の生成を阻害する新規選択的低分子血中Lp(a) レベル低下薬である。
オーストラリアMonash UniversityのNichollsらは、 114名の参加者を対象として、同薬の安全性・忍容性・薬物動態を検証する第1相試験を行った。

結論

Muvalaplin経口投与は、健常者において、初回投与後24時間以内に血漿 Lp(a) レベルを低下させ、14日連続投与により同レベルは最大65%低下した。また、14日間のLp(a)レベル低下させうる用量での投与で、プラスミノーゲン活性を低下させることはなく、重大な副作用や忍容性問題も発生しなかった。

評価

Eli Lillyによるファーストインクラスの経口Lp(a)低下薬である。アンチセンス薬等注射薬が先行する中で印象的な選択的血漿 Lp(a)レベル低減効果を示した。現在第2相試験が行われており、有望である。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(循環器)

Journal of the American College of Cardiology(JACC)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、American Heart Journal (AHJ)、Circulation、The Journal of the American Medical Association(JAMA)