コルヒチンの非心手術後AF・心筋損傷の予防効果を認めず:COP-AF
Effect of colchicine on perioperative atrial fibrillation and myocardial injury after non-cardiac surgery in patients undergoing major thoracic surgery (COP-AF): an international randomised trial
背景
コルヒチンの心膜炎以外への応用に関し、さまざまな探求がなされてきた。
カナダPopulation Health Research InstituteのConenら(COP-AF)は、同薬の非心胸部手術後の周術期心房細動(AF)・心筋損傷リスク軽減リ効果を検証する国際RCTを行った(n=3,209, 対照:プラセボ)。一次アウトカムは、術後2週以内の臨床的に重要な周術期AFと非心手術後の心筋損傷(MINS)である。
結論
2週間の追跡期間中、臨床的に重要な周術期AFはコルヒチン群で6.4%、対照群で7.5%、MINSはコルヒチン群18.3%、対照群20.3%といずれもコルヒチンの一次アウトカムに対する効果を認めなかった。非感染性の下痢の頻度はコルヒチン群が高かった。
評価
同薬は安価であるため、心血管疾患二次予防などさまざまな試みがなされている(https://www.ahajournals.org/doi/full/10.1161/CIRCULATIONAHA.119.045256)。今回の大規模検証では、術後AFの予防効果は見出されなかったが、今後はアブレーション後等の有効部分集団の検出が目指されることになる。