Tirzepatideの減量効果は圧倒的:第3相SURMOUNT-2
Tirzepatide once weekly for the treatment of obesity in people with type 2 diabetes (SURMOUNT-2): a double-blind, randomised, multicentre, placebo-controlled, phase 3 trial
背景
SURMOUNT-1で抗肥満効果を示したtirzepatide(デュアルGIP/GLP-1受容体作動薬)の2型糖尿病肥満患者への減量効果は。
アメリカUniversity of AlabamaのGarveyら(SURMOUNT-2)は、18歳以上でBMI 27kg/m2以上、HbA1c値7〜10%の2型糖尿病患者938名を対象として、これを検証する第3相RCTを行った(対照:プラセボ)。複合一次エンドポイントは、72週後におけるベースラインからの体重変化率および5%以上の体重減があった患者率である。
結論
Tirzepatide(10 mg・15 mg)の一次エンドポイントに対する効果を認めた。体重減は、10 mg群 で−12.8%・15 mg群で−14.7%、プラセボ群は−3.2%であった。5%以上体重低下のあった患者率は、79〜83%(プラセボ32%)であった。Tirzepatideの有害事象の多くは軽〜中等度の消化器症状だったが、10 mg群で治療と関連しないとみられる2名の死亡があった。重大な有害事象は7%で生じた。
評価
SURPASS-1・2・3試験(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34186022/、https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34170647/、https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34370970/)、さらにSURMOUNT-1(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35658024/)に次ぐ圧倒的な減量効果である。他方、長期効果や副作用のインパクトは未だ不明である。