非淡明細胞型腎細胞がんでもペムブロリズマブ+レンバチニブが有効か:KEYNOTE-B61
Pembrolizumab plus lenvatinib as first-line therapy for advanced non-clear-cell renal cell carcinoma (KEYNOTE-B61): a single-arm, multicentre, phase 2 trial
背景
腎細胞がん(RCC)の大半を占める淡明細胞型RCCにおいては、免疫チェックポイント阻害薬ペムブロリズマブとチロシンキナーゼ阻害薬レンバチニブの組み合わせが標準治療化しているが、比較的稀な非淡明細胞型RCCでの効果は?
フランスParis-Saclay UniversityのAlbigesら(KEYNOTE-B61)は、世界14ヵ国48施設の治療歴のないIV期非淡明細胞型RCC患者(n=158)に対し、6週ごと最大2年間のペムブロリズマブ静脈内投与と1日1回のレンバチニブ経口投与を行い、客観的奏効率を評価する第2相単群試験を実施した。
結論
患者の年齢は中央値60歳、71%が男性で、81%が白人、8%がアジア人であった。フォローアップ期間14.9ヵ月(中央値)で、49%に客観的奏功が認められた。完全奏効は6%、部分奏効は44%であった。グレード3・4の治療関連有害事象は51%で発生し、高血圧・たんぱく尿・口内炎が多かった。重篤有害事象は20%に発生した。5%が有害事象により死亡したが、治療関連と判定されたものはなかった。
評価
淡明細胞型以外のサブタイプはRCCの10~30%を占めるが、通常の臨床試験からは除外されることが多く、本試験はこの集団で行われた最大規模の臨床試験である。2剤併用療法の持続的な抗腫瘍活性を示し、標準治療の確立されていない非淡明細胞型RCCでのファーストラインオプションとなるだろう。