レナリドミド抵抗性の多発性骨髄腫へのCilta-celで進行大幅減:CARTITUDE-4
Cilta-cel or Standard Care in Lenalidomide-Refractory Multiple Myeloma
背景
Ciltacabtagene autoleucel(cilta-cel)は、B細胞成熟抗原(BCMA)を標的とするキメラ抗原受容体T細胞(CAR-T)療法で、複数治療に抵抗性となった多発性骨髄腫(MM)患者で有効性を示している。
スペインCancer Center Clínica Universidad de NavarraのSan-Miguelら(CARTITUDE-4)は、レナリドミド抵抗性のMM患者をcilta-cel、または主治医選択の標準治療(PVd療法/DPd療法)へと割り付ける第3相RCTを実施した(n=419)。
結論
無増悪生存期間は、cilta-cel群で中央値未達、標準治療群11.8ヵ月であり(HR 0.26)、12ヵ月無増悪生存率はcilta-cel群75.9%、標準治療群48.6%であった。Cilta-cel群では全奏効率(84.6% vs. 67.3%)、完全奏効以上の奏効(73.1% vs. 21.8%)、微小残存病変のない患者の割合(60.6% vs. 15.6%)が高かった。全原因死亡はそれぞれ39名、46名で報告された(HR 0.78)。
評価
CARTITUDE-1試験で非常に高い奏効率を示していたが(https://doi.org/10.1016/S0140-6736(21)00933-8)、この第3相試験では、(一次治療での採用が多い)レナリドミドに抵抗性となった患者で有意なPFS延長を示した。新しい標準治療となりうる。