原因不明の脳塞栓症(ESUS)へのリバロキサバンは無益
Rivaroxaban for Stroke Prevention after Embolic Stroke of Undetermined Source
背景
非弁膜症性心房細動患者の脳卒中予防におけるNOACのワルファリンに対する優位が示されているが、原因不明脳塞栓(ESUS)の患者ではどうか。Population Health Research InstituteのHartら(NAVIGATE ESUS)は、7,213名の患者を対象としてリバロキサバンとアスピリンの二次予防有効性をと比較するRCTを行った。一次有効性アウトカムは、全脳卒中(虚血+出血)・全身塞栓性イベントである。
結論
中央値11ヶ月の観察期間で、リバロキサバンに二次予防効果がなく出血リスク(HR:2.72)が高いため、試験を早期終了した。
評価
ESUS患者には卵円孔開存(PFO)が多いが、PFO特異的な効果は報告されていない。クラス無効でない可能性もあり、同主題で他NOACを試みる臨床試験も進行中である(https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT02239120)。