地中海食が免疫チェックポイント阻害薬の効果を高める?
Association of a Mediterranean Diet With Outcomes for Patients Treated With Immune Checkpoint Blockade for Advanced Melanoma
背景
免疫チェックポイント阻害薬(ICI)はがん治療に大きな前進をもたらしたが、奏効が認められる患者は一部に留まる。近年、腸内細菌叢がICIの有効性を左右することを示唆する研究が現れており、食事とICIの関連が注目されている。
オランダUniversity of Groningen and University Medical Center GroningenのBolteらは、オランダ・イギリスのがんセンターで実施された臨床試験PRIMMにおいて、初めてICI治療を受ける進行悪性黒色腫患者(n=91)の食品摂取頻度を前向に収集、臨床エンドポイントとの関連を調査した。
結論
全粒穀物・魚・ナッツ類・果物・野菜の摂取が多い地中海食パターンは、全奏効率(確率 0.77, 誤検出率 [False Discovery Rate] 0.032, 有効自由度 0.83)、12ヵ月無増悪生存率(確率 0.74, FDR 0.021, 有効自由度 1.54)の確率と正に線形相関した。
評価
伝統的な地中海食と一致する食事パターンが、ICI治療の奏効と関連することを示唆した。興味深い問題設定であるが、研究サイズは小さく、追加調査が必要である。


