ウィークエンド・ウォリアー(週末だけの運動)でも心血管疾患リスクを減らせる
Accelerometer-Derived "Weekend Warrior" Physical Activity and Incident Cardiovascular Disease
背景
運動習慣は心血管健康を改善するが、毎日こまめに運動した場合と一度にまとめて運動した場合、運動の効果にはどのような違いが生じるのか。
アメリカMassachusetts General HospitalのKhurshidらは、UK Biobankコホートの、加速度計により1週間の身体活動を記録された参加者(n=89,573)を対象とした後ろ向き解析を実施し、中高強度身体活動(MVPA)の分布パターン3種と心血管イベント(心房細動・心筋梗塞・心不全・脳卒中の発症)との関連を評価した。
結論
参加者のうち、週150分以上のMVPAを行い、かつ1〜2日で総MVPAの50%以上の運動を行うウィークエンド・ウォリアー(WW)型が42.2%、分散して運動を行う非WW型が24.0%、非アクティブ型が33.7%を占めた。各心血管イベントのリスクはWW型(非アクティブ型と比したハザード比 0.62-0.79)、非WW型(0.64-0.83)の双方で低下した。
評価
ガイドラインで推奨される週150分以上の運動を行ってさえいれば、ウィークエンド・ウォリアーでもよい、とする結果は先行研究と一致するが(https://doi.org/10.1001/jamainternmed.2016.8014, https://doi.org/10.1001/jamainternmed.2022.2488)、この研究は自己申告ではなく、加速度計による客観的測定を用いた点で、より信頼性が高い。