大細胞型B細胞リンパ腫の二次治療でのCAR-T療法、OS延長も示す:ZUMA-7
Survival with Axicabtagene Ciloleucel in Large B-Cell Lymphoma
背景
ZUMA-7は、初回化学免疫療法に耐性または12ヵ月以内に再発した大細胞型B細胞リンパ腫(LBCL)患者(n=359)に対し、キメラ抗原受容体(CAR)T細胞療法アキシカブタゲン シロルユーセル(axi-cel)、または主治医選択の標準治療を割り付けた国際的第3相RCTであり、先にaxi-cel群の患者で無イベント生存期間(一次アウトカム)が有意に延長したことを報告している(https://doi.org/10.1056/NEJMoa2116133)。
アメリカUniversity of Texas M.D. Anderson Cancer CenterのWestinらは、先の報告時にはimmatureであった全生存期間の結果を含む、同試験の長期結果を報告した。
結論
フォローアップ期間中央値47.2ヵ月時点での全生存期間は、axi-cel群で中央値未到達、標準治療群は31.1ヵ月であり、4年生存率は各54.6%、46.0%であった(HR 0.73)。主治医評価による無増悪生存期間(中央値)はaxi-cel群14.7ヵ月、標準治療群3.7ヵ月であり、4年無増悪生存率はそれぞれ41.8%、24.4%であった(HR 0.51)。新たな治療関連死は発生しなかった。
評価
生存期間についてもaxi-celによる有意な改善が認められた。LBCLに対するCAR-T療法では他にtisa-celやliso-celが存在しており、これらとの優劣も問題となる。また、ファーストラインでaxi-celと化学療法を比較するZUMA-23も進行中である(NCT05605899)。