乳児の抜管後呼吸サポートはCPAP・HFNC:メタアナリシス
Association of Extubation Failure Rates With High-Flow Nasal Cannula, Continuous Positive Airway Pressure, and Bilevel Positive Airway Pressure vs Conventional Oxygen Therapy in Infants and Young Children: A Systematic Review and Network Meta-Analysis
背景
小児挿管患者の抜管後における呼吸サポートには、高流量鼻カニューラ療法(ネーザルハイフロー, HFNC)、持続陽圧呼吸療法(CPAP)、二相性陽圧呼吸療法(BiPAP)などのオプションがあるが、どのオプションを選択すべきか。
アメリカChildren's Hospital Los AngelesのIyerらは、侵襲的人工呼吸管理を受けた重症小児患者を対象に抜管後介入を比較したランダム化比較試験を特定し、再挿管(一次アウトカム)・その他のアウトカムについて、統合解析を行う系統的レビュー・ネットワークメタアナリシスを実施した。
結論
9件のランダム化比較試験が解析に含まれた(n=1,421)。CPAPおよびHFNCは、従来酸素療法よりも48〜72時間以内の再挿管が少なく(各オッズ比 0.43, 0.64)、治療失敗(再挿管・割り当て治療強化・クロスオーバー)も少なかった(0.27, 0.34)。CPAPは、再挿管についての累積順位曲線下面積(SUCRA)が0.83、治療失敗のSUCRAが0.91と、最も優れた治療である可能性が高かった。BiPAPは、従来酸素療法との有意差を示さなかったものの、再挿管・治療失敗を予防する可能性が認められた。
評価
非侵襲的呼吸サポート、特にCPAPは重症小児での抜管失敗を予防する効果があると確認された。ただし、2歳以上、失敗リスクの高い小児については、さらなる研究が必要とみられる。