免疫療法歴のある腎がん患者でのアテゾリズマブ追加は無益:CONTACT-03
Atezolizumab plus cabozantinib versus cabozantinib monotherapy for patients with renal cell carcinoma after progression with previous immune checkpoint inhibitor treatment (CONTACT-03): a multicentre, randomised, open-label, phase 3 trial
背景
腎細胞がんの治療は、免疫チェックポイント阻害薬(ICI)の登場により一変したが、ICIによる一次治療後に病勢進行をみた患者での至適なオプションは不明である。
アメリカCity of Hope Comprehensive Cancer CenterのPalら(CONTACT-03)は、アジア・ヨーロッパ・南北アメリカの15ヵ国135施設で、ICIによる治療後に進行した成人の局所進行・遠隔転移腎細胞がん患者を登録し、アテゾリズマブ+カボザンチニブまたはカボザンチニブ単独へと割り付ける第3相RCTを実施した(n=522)。
結論
無増悪生存期間(中央値)は、アテゾリズマブ併用群10.6ヵ月、カボザンチニブ単独群10.8ヵ月であった(HR 1.03)。全生存期間(中央値)はアテゾリズマブ併用群25.7ヵ月、カボザンチニブ単独群では評価不能であった(HR 0.94)。
評価
カボザンチニブはICI治療後の腎細胞がん患者で活性を示しているが、これにアテゾリズマブを追加しても臨床的ベネフィットはみられなかった。腎細胞がんにおける最良の治療シークエンスは未だ不明である。