「世界血圧月」120万人のデータを解析
May Measurement Month 2017: an analysis of blood pressure screening results worldwide
背景
International Society of Hypertension(ISH)とWorld Hypertension League(WHL)は、5月をMay Measurement Month(MMM)と名付けて、高血圧への注意喚起とスクリーニングへの参加を促している。Imperial College LondonのPoulterらは、過去に血圧測定の経験のない成人を対象とした世界的横断研究の結果を報告している。参加者は80ヶ国、1,201,570名である。
結論
参加者の34.9%が高血圧であった。高血圧治療を受けていない参加者の17.5%で高血圧を検出し、高血圧治療を受けている参加者の46.3%がコントロール不良であった。世界的地域差は大きかった。調整後血圧は、高血圧治療・糖尿病・脳血管障害・喫煙・アルコールと関連していた。左腕血圧は右腕血圧より高く、週日では土曜日の血圧が最も高かった。
評価
2017年から始まった最大の標準化された高血圧疫学研究と検診参加キャンペーンである。リスク因子だけでなく、上肢血圧の左右差や血圧の週内変動等超大規模でない限り確認が困難な問題にも興味深い高信頼度所見が得られている。