週1回icodecはインスリン未治療患者に有効:ONWARDS 1
Weekly Icodec versus Daily Glargine U100 in Type 2 Diabetes without Previous Insulin
背景
長時間作用型インスリンicodecの2型糖尿病患者への有効性報告が相次いでいる。
アメリカVelocity Clinical ResearchのRosenstockら(ONWARDS 1)は、インスリン治療歴のない2型糖尿病患者492名を週1度のInsulin icodec群と、1日1回のインスリン グラルギンU100群に割付けて有効性を比較する78週の第3a相RCTを行った。一次エンドポイントは、ベースライン後52週でのHbA1c値の変化である。
結論
52週での平均HbA1c値変化は、icodec群がインスリン グラルギンU100群より有意に大きく(-1.55% vs. -1.35, 群間差-0.19%)、2次エンドポイントである目標血糖範囲内(70〜180 mg/dL)時間率もicodec群が有意に高かった(71.9% vs. 66.9%, 群間差 4.27%)。重度低血糖イベント発生率はicodec群が高かった(52週:0.30イベント/人年 vs 0.16イベント/人年, RR 1.64・82週:0.30 vs. 0.16, RR 1.63)。
評価
ONWARDS試験の進展は圧倒的で、ONWARDS4も類似の非劣性結果を最近Lancetで報告している(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37156252/)。週1回で良好な血糖コントロールが得られ、GLP-1受容体作動薬・SGLT-2阻害薬とも併用可能なicodecは、メインストリームに躍り出るとみられる。


