急性腰痛・頚部痛へのオピオイドは無益:OPAL
Opioid analgesia for acute low back pain and neck pain (the OPAL trial): a randomised placebo-controlled trial
背景
オピオイド系鎮痛薬は、世界的に急性腰痛・頚部痛に対して用いられているが、有効性の裏付けとなるデータは乏しい。
オーストラリアUniversity of SydneyのJonesら(OPAL)は、同国プライマリケア・救急外来157施設を受診した、12週未満で中等度以上の腰痛・頚部痛を有する成人患者を、ガイドライン推奨治療に加えてオキシコドン-ナロキソンまたはプラセボへと割り付ける三重盲検RCTを実施した(n=347)。
結論
6週時点での平均疼痛スコア(Brief Pain Inventoryサブスケール)は、オピオイド群で2.78、プラセボ群で2.25であった。オピオイド群の35%、プラセボ群の30%が1つ以上の有害事象を報告し、オピオイド群ではオピオイド関連有害事象を多く報告した。
評価
急性腰痛・頚部痛へのオピオイドは、標準的ケアに付加的効果を持つものではなかった。アメリカでは急性腰痛の1/3で処方されるというデータもあるが、使用は推奨されない。