切除不能大腸がんの後方治療にfruquintinib:FRESCO-2
Fruquintinib versus placebo in patients with refractory metastatic colorectal cancer (FRESCO-2): an international, multicentre, randomised, double-blind, phase 3 study
背景
複数ラインの治療に抵抗性となった大腸がん患者に残された選択肢は多くないが、近年、いくつかの標的治療薬が検証されている。
アメリカUniversity of Texas MD Anderson Cancer CenterのDasariら(FRESCO-2)は、日本を含む世界14ヵ国124施設の遠隔転移を有し、現在承認された標準的抗がん剤・標的治療を受け、トリフルリジン・チピラシルまたはレゴラフェニブに不耐性となった大腸がん患者を対象に、経口VEGFR1/2/3阻害薬fruquintinibまたは対照プラセボを2:1で割り付ける第3相RCTを実施した(n=691)。
結論
患者は、切除不能となってから中央値4ラインの治療を受けており、73%は3ライン以上であった。全生存期間中央値はfruquintinib群7.4ヵ月、プラセボ群4.8ヵ月であった(HR 0.66)。グレード3以上の有害事象は、fruquintinib群の63%、プラセボ群の50%で発生し、治療関連死亡は各群1件ずつ発生した。
評価
複数の治療歴を有する大腸がん患者において有意なOS延長を実証した。選択肢の限られたこの患者集団に新しい治療選択肢がもたらされる。