めまいの神経画像検査は感度不十分:メタアナリシス
Diagnostic accuracy of neuroimaging in emergency department patients with acute vertigo or dizziness: A systematic review and meta-analysis for the guidelines for reasonable and appropriate care in the emergency department
背景
めまいの原因の特定にはしばしば困難が伴うが、画像検査はこれを助けることができるのか。
アメリカMayo ClinicのShahらは、系統的レビュー・メタアナリシスを行い、救急受診した急性のめまい・ふらつきを有する成人患者を対象として、CT・CT血管造影・MRI・MR血管造影・超音波検査の診断精度をMRI、または臨床標準と比較した研究を特定・評価した。
結論
12件の研究が含まれた。非造影CT検査は6件の研究(n=771)で検証され、プールされた感度は28.5%、特異度は98.9%であった。MRIは5件(n=943)で感度79.8%、特異度98.8%であった。CT血管造影は1件(n=153)で感度14.3%、特異度97.7%であり、中枢性の原因に対する感度はCTの方が高かった(21.4%)。MR血管造影は1件(n=24)で検証され、感度60.0%、特異度92.9%で、超音波検査は3件(n=258)で、感度は30%から53.6%、特異度は94.9%から100%の範囲であった。
評価
AEM誌のめまい特集号に掲載されたメタアナリシスで、CTの感度は低いこと、MRIでも20%で見逃しがあり得ることを明らかにした。神経画像検査は、めまい患者の除外診断に単独で用いることはできない。