EASコンセンサスパネルがスタチン療法の長期安全性を保証
Adverse effects of statin therapy: perception vs. the evidence - focus on glucose homeostasis, cognitive, renal and hepatic function, haemorrhagic stroke and cataract
背景
スタチン長期使用の副作用に関してすでに膨大なデータが集積されている。European Atherosclerosis Society(EAS)のコンセンサスパネル(スイスGeneva UniversityのMachら)は、2000〜2017年の全RCTおよび遺伝子関連研究のメタアナリシスにより、長期スタチン療法によるDM・認知・腎機能・肝機能等のリスクを評価した。
結論
スタチン療法はDMリスクの軽度上昇を伴うが、認知機能に悪影響を与えず、LDL-C値上昇を抑制し、腎機能悪化を伴わない。肝酵素値の一過的軽度上昇はあるが臨床的リスクはおそらくない。出血性脳卒中リスクを上げるエビデンスはない。
評価
パネルの結論は「長期的にはremarkably safeで、心血管に関しては便益はリスクをはるかに凌駕する」というものである。企業ファンディングが明示されたレビューだがバイアス感はなく、この結論が覆える可能性は低い。