肥満症小児には「家族ぐるみ」のプライマリケア行動療法
Family-Based Behavioral Treatment for Childhood Obesity Implemented in Pediatric Primary Care: A Randomized Clinical Trial
背景
過体重・肥満小児への行動療法がさまざまに試みられている。
アメリカUniversity at BuffaloのEpsteinらは、6〜12歳の同患者452名とその両親・兄弟姉妹106名を対象として、プライマリケアセッティングでの家族ベースの治療(FBT)の有効性を検証するRCTを行った(対照:標準ケア)。一次アウトカムは、ベースライン後24ヵ月での米国一般集団の年齢性別標準化BMI中央値を超える割合である。
結論
標準ケアに対するFBTの一次アウトカム優位を認めた(中央値BMIを超える割合の変化差 −6.21%)。また、長期成長モデルでも標準ケアと比べ、FBTでは患者・両親・兄弟姉妹ともに6ヵ月で明確な変化をみせ、24ヵ月まで維持された。
評価
小児肥満へのFBT行動介入は標準化される方向にあるが、その効果をプライマリケアセッテングで検証した多施設RCTは初とみられる。地域小児科で「家族ぐるみ」の食事変更や運動を指導する方法で、両親・兄弟も減量できた、という。

