AFカテーテルアブレーションの手技関連合併症:最新の系統的レビュー・メタアナリシス
Procedure-Related Complications of Catheter Ablation for Atrial Fibrillation
背景
心房細動(AF)カテーテルアブレーション治療の合併症リスクに関しては、定期的なアップデートが望まれる。
カナダMontreal Heart InstituteのMacleらは、89件のRCTの系統的レビュー・メタアナリシスを行った(n=15,701)。手技はクライオアブレーションと高周波アブレーションで、すべて初回例である。
結論
すべての手技関連合併症率と重度合併症率は、各4.51%・2.44%であった。最頻は血管合併症であり(1.31%)、心膜滲出/タンポナーデ(0.78%)・脳卒中/TIA(0.17%)が続いた。最近5年間の手技関連合併症率は、それ以前の5年間に比べて有意に低かった(3.77% vs. 5.31%)。プール化死亡率は2つの期間で同等で、AFのパターン、アブレーション戦略による有意差はなかった。
評価
2022年9月までのRCTをカバーした最新のレビューである。合併症の種別頻度、AFパタンや手技との関連性、死亡率と、すべてが患者説明での必須データだが、なによりこの手法が現在欧米では、ほぼルーチンとなったことを確認している。