部分表現型を含め、全DCM発端患者の第一度近親者は心血管スクリーニングを
Screening for Dilated Cardiomyopathy in At-Risk First-Degree Relatives
背景
拡張型心筋症(DCM)患者の第一度近親者(FDR)には心血管スクリーニングが推奨されるが、孤発性DCM患者やDCMの部分表現型保有者のFDRスクリーニングの有効性は不明である。
アメリカThe Ohio State UniversityのHershbergerらは、DCMコンソーシアム参加25施設におけるDCM初発患者1693名のFDR1365名に対してUCG・ECGスクリーニングを行った。
結論
スクリーニングの結果、FDRの14.1%が新たにDCM(2.1%)・左室収縮障害(LVSD 3.6%)・左室拡大(LVE 8.4%)と診断された。新規診断は年齢・高血圧・肥満に関連する率が高く、人種・民族・性別による差はなかった。
評価
アメリカDCMコンソーシアムデータによるこの問題に関する初の大規模研究である。「孤発性」・部分表現型でもDCM患者のFDRの7人に1人はDCM関連疾患であることを明らかにし、すべてのDCM患者のFDRの心血管スクリーニングを提唱した。


