Brugadaらが示す、Brugada症候群患者への対処法
Assessing the Malignant Ventricular Arrhythmic Substrate in Patients With Brugada Syndrome
背景
ガイドラインではBrugada症候群(BrS)で心室性頻脈性不整脈誘導可能な患者にはICDが推奨されているが、そのエビデンスはない。イタリアIRCCS Policlinico San Donato University HospitalのPapponeらは、BrSレジストリ登録患者連続191名をグループ1(有症状者88名)・グループ2(無症状者)に分け、アジュマリン試験前後に電気生理学検査・不整脈基質(substrate)マッピングまたはアブレーションを行った。
結論
症状の有無にかかわらず、不整脈誘導可能な患者には分断的長期持続心室ポテンシャルを伴う大きなsubstrateが認められた。アジュマリンテストによる心室性不整脈誘導の唯一の予測因子はsubstrateサイズであり、4cm2がその最良の閾値であった(ROC:0.9)。この基準におるsubstrateアブレーションにより、不整脈誘導可能性は抑制できた。
評価
Josep Brugadaも関与する代表的BrSレジストリの高信頼度研究により、BrSへの適正なアプローチが、ICD装着でなく不整脈基質の同定によるアブレーションであることを示唆した。