開発者が跡付ける、フランスにおけるTAVR
Implementation of Transcatheter Aortic Valve Replacement in France
背景
経カテーテル大動脈弁置換術(TAVR)はフランス生まれの技法で、EUはその先進圏である。Bichat HospitalのMessika-Zeitounらは、同国の全管理病院退院データベースに基づき、2007年以後の同国のTAVR状況を報告している(n=131,251、SAVR:83%、TAVR:17%)。
結論
2007〜2015年にTAVRは244件から6,722件に増加し、全AVR症例の1/3を占めるに至った(SAVRは安定)。Charlson併存疾患指数の低下と並行して、SAVR・TAVRの院内死亡率はともに大幅に低下した。TAVR数の増加は、特に80歳以上ではSAVRを凌駕する域に達している。生存率にSAVRと有意差はないが、2015年の75歳以上ではTAVR後の死亡率はSAVRとほぼ同等かわずかに低い。
評価
TAVRの第一例は著者の一人Alain Cribierが2002年に行った。それ以後の展開にはアメリカの寄与が大きいが、同国では地域格差が大きい(https://www.tctmd.com/news/tavr-us-regional-variations-numbers-outcomes)。PCIと同様、世界標準になったヨーロッパ発介入カージオロジー技法である。