開発者が跡付ける、フランスにおけるTAVR
Implementation of Transcatheter Aortic Valve Replacement in France

カテゴリー
循環器
ジャーナル名
Journal of the American College of Cardiology
年月
April 2018
71
開始ページ
1614

背景

経カテーテル大動脈弁置換術(TAVR)はフランス生まれの技法で、EUはその先進圏である。Bichat HospitalのMessika-Zeitounらは、同国の全管理病院退院データベースに基づき、2007年以後の同国のTAVR状況を報告している(n=131,251、SAVR:83%、TAVR:17%)。

結論

2007〜2015年にTAVRは244件から6,722件に増加し、全AVR症例の1/3を占めるに至った(SAVRは安定)。Charlson併存疾患指数の低下と並行して、SAVR・TAVRの院内死亡率はともに大幅に低下した。TAVR数の増加は、特に80歳以上ではSAVRを凌駕する域に達している。生存率にSAVRと有意差はないが、2015年の75歳以上ではTAVR後の死亡率はSAVRとほぼ同等かわずかに低い。

評価

TAVRの第一例は著者の一人Alain Cribierが2002年に行った。それ以後の展開にはアメリカの寄与が大きいが、同国では地域格差が大きい(https://www.tctmd.com/news/tavr-us-regional-variations-numbers-outcomes)。PCIと同様、世界標準になったヨーロッパ発介入カージオロジー技法である。

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大規模臨床試験、新規の薬・機器・手法・因子・メカニズムの発見に関する文献を主に取り上げ、原文の要約と専属医師のコメントを掲載。

(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(循環器)

Journal of the American College of Cardiology(JACC)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、American Heart Journal (AHJ)、Circulation、The Journal of the American Medical Association(JAMA)