肥満外科手術後のリバーロキサバン使用、第2相をクリア
Efficacy and Safety of Rivaroxaban for Postoperative Thromboprophylaxis in Patients After Bariatric Surgery: A Randomized Clinical Trial
背景
肥満外科手術後の代表的重篤合併症は血栓塞栓症だが、リバーロキサバンは使えるか。
スイスUniversity of BernのKröllらは、同患者272名を対象として、これを検証する第2相RCTを行った。患者を、術後1日目からリバーロキサバン10 mgを7日間投与する短期群と28日間投与する長期群に割り付けた。一次アウトカムは、術後28日以内の深部静脈血栓症・肺塞栓症発生、安全性アウトカムは重大出血・臨床的有意出血・死亡の発生である。
結論
スリーブ胃切除術を行った長期投与群で1例の無症候性血栓塞栓性イベントが発生し、また重大出血・臨床的有意出血イベントは5例発生したが、リバーロキサバン10 mgは概ね短期長期投与ともに有効・安全であった。
評価
この問題に関する初の正式な検証であり、第2相クリアを結論づけた。現在選好されているLMWHの代表的なRCTは2014に報告されており(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24163189/)、直接比較試験が期待される。