進行膵NETへのテモゾロミドにカペシタビンを追加:ECOG-ACRIN E2211試験
Randomized Study of Temozolomide or Temozolomide and Capecitabine in Patients With Advanced Pancreatic Neuroendocrine Tumors (ECOG-ACRIN E2211)
背景
進行した膵神経内分泌腫瘍(膵NET)に対して客観的奏効を示した治療選択肢はほとんどない。
アメリカYale School of MedicineのKunzらは、低・中悪性度の進行膵NETを対象にテモゾロミド単独またはテモゾロミド+カペシタビン併用を比較する第2相ランダム化比較試験、ECOG-ACRIN E2211試験を実施した(n=144)。
結論
中間解析での無増悪生存期間(中央値)は、テモゾロミド単独群で14.4ヵ月、カペシタビン追加群では22.7ヵ月であり、カペシタビン追加による有意な改善が認められた(ハザード比 0.58)。ただし、最終解析での全生存期間(中央値)は、テモゾロミド単独群53.8ヵ月、カペシタビン追加群58.7ヵ月と有意な差はなかった(ハザード比 0.82)。
評価
OSベネフィットは認められなかったものの、膵NETにおけるRCTで報告されたものとしては最良のPFS・奏効率を示した。膵NETに対する有望な治療選択肢を提供する。

