AF患者への経カテーテルLAA閉鎖における血栓症発生を予測する
Device-Related Thrombosis After Percutaneous Left Atrial Appendage Occlusion for Atrial Fibrillation
背景
AF患者の脳卒中予防のための経カテーテルLAA閉塞は有益とみられる方向にあるが、血栓症発生リスクの問題には不一致が多い。フランスUniversitaire TrousseauのFauchierらは、2012〜2017年に同国8センターで行われた469例(Watchman:272例、Amplatzer:197例)のデータを解析した。
結論
89例で98件のMACEが起こった。デバイス関連血栓症の発生率は年7.2%であった。そのリスク予測因子は高齢(HR:1.07)・脳卒中既往(HR:3.68)、リスク低下因子は二重抗血小板療法(HR:0.10)・経口抗凝固薬治療(HR:0.26)であった。虚血性脳卒中の独立予測因子は、デバイス血栓(HR:4.39)・および血管疾患(HR:5.03)であった。
評価
多くの研究が行われている主題だが、リアルワールド報告としては最大規模である。RCTでの血栓発生率よりは多いとみられるが、患者選択と抗血栓治療で対応可能な範囲ともみられる。