Evolut Low Risk3年結果が、「手術低リスクAS治療はTAVRでよい」結論を補強
3-Year Outcomes After Transcatheter or Surgical Aortic Valve Replacement in Low-Risk Patients With Aortic Stenosis
背景
Evolut Low Riskは、手術低リスク患者に対するTAVRとSAVRの優劣を比較したランドマーク試験で、1年でTAVRの非劣性結果を報告した。
同試験のForrestら(Yale University)は、その3年結果を報告している(n=1,414)。一次アウトカムは、全死因死亡または後遺障害を伴う脳卒中である。
結論
3年後、一次アウトカムはTAVR患者の7.4%、SAVR患者の10.4%で発生した(HR 0.70)。群間差は、時間経過で不変であった。軽度傍弁逆流・ペースメーカー装着は、SAVR群でより低かった。中等度以上の傍弁逆流に有意差はなかった。TAVRは、弁血行動態の改善がSAVRに優った。
評価
一次報告(https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/nejmoa1816885)を安定的に拡張する結果で、「TAVRでよい」結論を補強した。若年患者では長期的にペースメーカ装着リスクが上がるのではないか、という懸念が呈されているようだが、さらなる長期追跡により結論は明らかになろう。


