先天性心疾患の家系内再起を解析
Familial co-occurrence of congenital heart defects follows distinct patterns
背景
先天性心疾患が頻発する家系があり、遺伝子的基礎が問題となっている。デンマークUniversity of CopenhagenのEllesoeらは、1,163家系(n=3,080)を対象として、41の先天性心疾患表現型の一致率・不一致率を算出し、また既知の心奇形疾患感受性遺伝子に関する共有率・一致率を検討した。
結論
家系内不一致の多い病型を同定して1,640ペアのオッズ比を検討し、178の共起しやすい奇形型を同定できた。ヒト・マウスの感受性遺伝子解析では、感受性遺伝子はヒト・マウスの共起する不一致奇形で各19%・20%共有されていた。
評価
レジストリ研究やコホート研究で結論が出なかった問題に新しい手法でアプローチし、例えば再起家系内で奇形型が違うオッズは約2倍、ということなどを見出した。著者らの基本的結論は、先天性心奇形の多くは発生関連遺伝子に関連し、家系内で再起しやすいが多くの場合表現型は違っている、ということである。


