DES-PCI後のDAPT期間:SMART-DATEは現行スタンダードを支持
6-month versus 12-month or longer dual antiplatelet therapy after percutaneous coronary intervention in patients with acute coronary syndrome (SMART-DATE): a randomised, open-label, non-inferiority trial
背景
急性冠症候群に対するDES治療後には、12ヶ月のアスピリン‐P2Y12阻害薬(クロピドグレル)併用療法(DAPT)が主流化されているが、これにチャレンジする試みも多い。韓国Sungkyunkwan UniversityのGwonら(SMART-DATE)は2,712名の患者を対象として、6ヶ月DAPTが12ヶ月以上のDAPTに非劣性である、という仮説を検証するRCTを行った。一次エンドポイントは、18ヶ月時点での全死亡・心筋梗塞・脳卒中である。
結論
一次エンドポイントで死亡・脳卒中に群間差はなかったが、心筋梗塞が6ヶ月群で有意に多かった(HR:2.41)。ステント血栓症・BARC type 2-5 bleedingに非有意な差があったが、総合的には6ヶ月の非劣性は認められなかった。
評価
現在のスタンダードを担保する結果だが、抗血小板薬にはPAR-1拮抗薬やトロンボキサン受容体拮抗薬等が登場してきており、DESのイノベーションに伴い術後DAPTも基本からの再検討が必要となる。