進行腎細胞がんにカボザンチニブ・ニボルマブ・イピリムマブ三剤治療:COSMIC-313試験
Cabozantinib plus Nivolumab and Ipilimumab in Renal-Cell Carcinoma
背景
カボザンチニブは腎細胞がん・肝細胞がんに対して有効性を示しており、PD-1阻害薬・CTLA-4阻害薬への追加も有望視されている。
アメリカDana-Farber Cancer InstituteのChoueiriらは、IMDCリスク分類が中または高リスクの進行した淡明細胞型腎細胞がん患者を、ニボルマブ+イピリムマブに加えてカボザンチニブを投与する実験群またはプラセボを投与する対照群へと割り付け、有効性と安全性を比較する第3相ランダム化比較試験COSMIC-313を実施した(n=855)。
結論
ランダム化を受けた最初の550名において、12ヵ月無増悪生存確率は実験群で0.57、対照群では0.49であった(ハザード比 0.73)。実験群の43%、対照群の36%で奏効がみられた。グレード3または4の有害事象は実験群の79%、対照群の56%で発生した。
評価
カボザンチニブ追加による三剤療法は奏効を増加させ、PFSを有意に延長した(OSデータはimmuture)。このベネフィットは中リスク患者でのみ認められた。グレード3以上の有害事象も増加しており、トレードオフをよく考慮する必要がある。