アメリカ感染性心内膜炎CIEDs患者でのTLE実行率は11.5%
Low Utilization of Lead Extraction Among Patients With Infective Endocarditis and Implanted Cardiac Electronic Devices
背景
植え込み型心臓電気デバイス(CIEDs)の利用汎化に伴い、関連感染症が増えている。特にガイドラインは、心内膜炎(IE)患者は経静脈リード抜去(TLE)のクラスI適応としている。
アメリカWeill Cornell MedicineのCheungらは、Nationwide Readmissions Database(NRD)に基づき、2016〜2019年のCIEDs・IE 25,303件のデータを解析した。
結論
CIEDs・IE入院患者でTLE管理されたのは11.5%であった。この率は、2016〜2019年にかけて大幅に増加した(7.6% vs. 14.9%)。関連処置合併症は2.7%で確認された。死亡率は、TLE患者で有意に低かった(6.0% vs. 9.5%)。黄色ブドウ球菌感染症・ICD・病床数は、TLEと独立して関連していた。TLEは、高齢・女性・認知症・腎臓病患者で低率であった。
評価
ガイドラインの非順守を明らかにする、驚くべきデータである。JACCEditorialは、「終末期疾患・患者強選好でない限り、TLE以外はunacceptable」と言明している。医療訴訟のテーマともなりえる事態である。


