最低単価制度導入でアルコールによる健康被害を防止?
Evaluating the impact of alcohol minimum unit pricing on deaths and hospitalisations in Scotland: a controlled interrupted time series study
背景
スコットランドでは、2018年から飲酒抑制政策としてアルコール最低単価制度(MUP:£0.50 / unit)が導入された。
同国Public Health ScotlandのWyperらは、この政策の効果を検証するため、MUP導入前後で死亡・入院を比較した。
結論
MUP導入は13.4%のアルコール原因死亡、4.1%のアルコール原因入院の低下と関連し、さらに4つの社会経済的貧困地域でのアルコール原因死亡・入院の低下とも関連した。この効果の主因は、アルコール性肝炎の有意な低下とみられる。
評価
イングランドで検討されたが見送られ、カナダで一部導入されている制度である。「有効」とのエビデンス提出により、試みが広がる可能性もある。ただし、比較期間はパンデミックを挟んでおり、飲酒への影響の可能性は否定できない。