新規経口PCSK9阻害薬MK-0616、第2b相を通過
Phase 2b Randomized Trial of the Oral PCSK9 Inhibitor MK-0616
背景
MK-0616は、新規経口PCSK9阻害薬である。
アメリカBaylor College of MedicineのBallantyneらは、アテローム動脈硬化性心血管疾患(ASCVD)発症高リスクの高コレステロール血症患者381名を対象に、同薬の有効性・安全性を評価する第2b相試験を行った(対照:プラセボ)。一次アウトカムは、8週時点のLDL-Cのベースラインからの変化率、有害事象(AE)およびAEによる試験中止参加者の割合である。
結論
実薬全用量で、一次アウトカム効果を認めた(減少率 -41.2%〜-60.9%)。忍容性は良好で、AE発生にプラセボとの差はなかった。
評価
Merckによる大環状ペプチド経口薬である。抗体薬より低コストとなるとみられ、汎用化へのインパクトは大きい。すでに第3相が進行中で、期待は大きい。