多発性骨髄腫の移植後維持療法、KRdで再発リスク半減:ATLAS試験
Carfilzomib, lenalidomide, and dexamethasone or lenalidomide alone as maintenance therapy after autologous stem-cell transplantation in patients with multiple myeloma (ATLAS): interim analysis of a randomised, open-label, phase 3 trial
背景
新規診断された多発性骨髄腫(MM)患者での幹細胞移植後維持療法としては、レナリドミドが第一選択となるが、近年、三剤・四剤レジメンも登場している。
ポーランドPoznan University of Medical SciencesのDytfeldらは、アメリカ・ポーランドの12施設で新規にMMと診断された成人患者を対象に、最大36サイクルのカルフィルゾミブ+レナリドミド+デキサメタゾン(KRd, CLd)またはレナリドミド単独を割り付ける医師主導型第3相ランダム化比較試験ATLASを実施し、事前指定されていない中間解析の結果を報告した(n=180)。
結論
無増悪生存期間はKRd群で59.1ヵ月、レナリドミド群で41.4ヵ月であった(ハザード比 0.51)。グレード3・4の有害事象として、好中球減少症・血小板減少症・下気道感染症が多くみられた。重篤有害事象はKRd群の30%、レナリドミド群の22%で報告され、治療関連有害事象によりKRd群の1名が死亡した。
評価
レナリドミド維持療法に対する優位性を初めて示した第3相試験となった。忍容性も十分にあり、KRdはMM維持療法の重要な選択肢となる。