心血管リスク因子への長期累積曝露のリスクを確認:CARDIA
Association of Incident Cardiovascular Disease With Time Course and Cumulative Exposure to Multiple Risk Factors
背景
CARDIA(Coronary Artery Risk Development in Young Adults)は、すでに30年を超えた心血管リスク因子の長期研究である。
アメリカUniversity of MarylandのDomanskiらは、開始当初18〜30歳で無症候だった参加者4,958名を対象とした後向コホート研究の最新報告を行っている。アウトカムは、冠性心疾患・脳卒中・うっ血生心不全の発生である。
結論
40歳以降でのリスク要因暴露は心血管疾患(CVD)発症リスクとの強い独立関連を示した。特にLDL-CとTGへの累積曝露は独立してCVDリスクと関連し、血圧変数に関しても同様だった。LDL曝露は冠動脈疾患を有意に予測したが、うっ血性心不全・脳卒中とは関連せず、平均動脈圧は、うっ血性心不全とは有意に関連しなかった。また、黒人は白人よりもCVD発症リスクが高く、男性は女性よりもうっ血生心不全リスクが高かった。
評価
追跡期間中央値16年の先行報告(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32972526/)を更新する19年報告で、同様な結果を提出した。早期一次予防の重要性を浮かび上がらせる長期研究である。