心血管リスク因子への長期累積曝露のリスクを確認:CARDIA
Association of Incident Cardiovascular Disease With Time Course and Cumulative Exposure to Multiple Risk Factors

カテゴリー
生活習慣病
ジャーナル名
Journal of the American College of Cardiology
年月
March 2023
81
開始ページ
1151

背景

CARDIA(Coronary Artery Risk Development in Young Adults)は、すでに30年を超えた心血管リスク因子の長期研究である。
アメリカUniversity of MarylandのDomanskiらは、開始当初18〜30歳で無症候だった参加者4,958名を対象とした後向コホート研究の最新報告を行っている。アウトカムは、冠性心疾患・脳卒中・うっ血生心不全の発生である。

結論

40歳以降でのリスク要因暴露は心血管疾患(CVD)発症リスクとの強い独立関連を示した。特にLDL-CとTGへの累積曝露は独立してCVDリスクと関連し、血圧変数に関しても同様だった。LDL曝露は冠動脈疾患を有意に予測したが、うっ血性心不全・脳卒中とは関連せず、平均動脈圧は、うっ血性心不全とは有意に関連しなかった。また、黒人は白人よりもCVD発症リスクが高く、男性は女性よりもうっ血生心不全リスクが高かった。

評価

追跡期間中央値16年の先行報告(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32972526/)を更新する19年報告で、同様な結果を提出した。早期一次予防の重要性を浮かび上がらせる長期研究である。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(生活習慣病)

Journal of the American Medical Association (JAMA)、The New England Journal of Medicine (NEJM)、Lancet、Diabetologia、Diabetes Care (Diabetes Care)