心肺フィットネス1MET以上低下は死亡リスク
Changes in Cardiorespiratory Fitness and Survival in Patients With or Without Cardiovascular Disease
背景
心肺フィットネス(CRF)と死亡リスクの関連は。
アメリカVeterans Affairs Medical Centerの Kokkinosらは、ベースラインで心血管疾患のない93,060名を対象として、これを検討する前向コホート研究を行った。参加者には、初回とそれ以降1年以上の間隔を置いたトレッドミル試験を計2回行い、ベースラインで得られたピークMETSに基づき、年齢別のフィットネス4分位に分類した。その後、各CRF4分位分類を2度目の測定結果のCRF変化により階層化し、全原因死亡リスクとの関連を評価した。
結論
追跡期間中央値6.3年でに18,302名が死亡した。ベースラインCRFと関係なく、最低1.0MET以上のCRF低下は死亡リスク増と関連した(例;CRF 2.0 METS以上低下 で 死亡リスク74%増, HR 1.74)。
評価
小規模に散在していたテーマに関する、おそらく最大の前向コホート研究である。結果は、「毎日30分速歩するだけで死亡リスクは激減する」ということになる。JACCEditorialは、従前の心血管リスク因子に、低CRFを組み込むことを示唆している。