プライマリケアでの血圧管理は患者の自己測定データを使う方が良い
Efficacy of self-monitored blood pressure, with or without telemonitoring, for titration of antihypertensive medication (TASMINH4): an unmasked randomised controlled trial
背景
患者の自己モニター血圧(SMBP)による降圧薬調整の有益性に関する研究は多いが、結論は決定的でなく、また最近の遠隔監視システムの利用効果は未だ不明である。英国University of OxfordのMcManusら(TASMINH4)は、同国NHSシステムのGPによる血圧管理におけるSMBP使用の効果を通常管理と比較するRCTを行った(n=1,183)。SMBP群は遠隔監視の有無により2群に分けられた。一次アウトカムは、12ヶ月後のGP測定による収縮期圧(SBP)である。
結論
SMBPの一次アウトカム有効性を認めた。調整後平均差異は、自己監視のみ:-3.5 mmHg、遠隔監視:-4.7 mmHgだった。遠隔監視と自己監視との間に差はなかった。有害事象に群間差はなかった。
評価
プライマリケア医の「流儀」として広がっている方法だが、ガイドライン化を後押しする有効なエビデンスを提出した。著者らは、遠隔監視システムの有益性の判断は尚早としているようである。