T1Dの初期集中AIDシステム管理でβ細胞機能を保存できるか
Effect of Tight Glycemic Control on Pancreatic Beta Cell Function in Newly Diagnosed Pediatric Type 1 Diabetes: A Randomized Clinical Trial
背景
新規小児1型糖尿病(T1D)への強化療法は、膵β細胞機能保存と関連するか。
アメリカJaeb Center for Health ResearchのBeckらは、113名の7〜17歳患者を対象として、これを検証するRCTを行った(対照:標準ケア)。患者を、自動インスリン送達(AID)システム使用を含む強化療法群と持続血糖値測定を行う標準ケア群に割付けた。一次アウトカムは、診断後52週でのβ細胞機能である(混合食負荷試験によって分泌されたCペプチドのAUC評価)。
結論
両アプローチに一次アウトカム差はなかった。しかし、52週での平均血糖値目標範囲(70〜180 mg/dL)内時間は、強化治療群で78%、標準ケア群で64%だった。
評価
初期の集中治療の有益性にはコンセンサスがある。この試験はそれがベータ細胞機能維持に有効である、という仮説を検証するために行われたものだが、仮説自体は棄却され、従来通りの「AIDシステムは血糖管理には有用」という結論を裏書きする結果となった。