左室機能不全のDM患者にはPCIよりCABG
Coronary Artery Bypass Surgery Improves Outcomes in Patients With Diabetes and Left Ventricular Dysfunction
背景
冠動脈疾患(CAD)のDM患者におけるPCIとCABGの適応比較試験は、多くの場合左室機能不全(LVD)患者が除外されていた。カナダUniversity of AlbertaのNagendranらは、アルベルタ州での全患者データを基にした傾向マッチ研究により、PCI/CABGで治療されたCAD・DM・LVD患者のアウトカムを比較した(一次アウトカムはMACE)。
結論
CABGと比較してPCIは、EF<35%〜49%・<35%両群でMACE・死亡リスクが高かった(脳卒中率には有意差なし)。またPCIは、EF<35%群におけるMI増加、EF<35%〜49%・<35%両群におけるRR施行数増と関連していた。
評価
DM・多枝病変患者でのCABG選好を、対象範囲を拡張的に確認した結果となる。LVD患者での方がCABGの効果が明らかである、という興味深い傾向も示唆している。