進行・再発子宮体がんに免疫チェックポイント阻害薬+化学療法で進行7割減:RUBY試験
Dostarlimab for Primary Advanced or Recurrent Endometrial Cancer
背景
進行・再発した子宮体がんに対する標準治療は、パクリタキセルやカルボプラチンなどによる化学療法であるが、これら化学療法に免疫チェックポイント阻害薬を併用することのベネフィットは?
デンマークCopenhagen University HospitalのMirzaらは、III期・IV期の新規子宮体がんまたは再発子宮体がん患者に対するカルボプラチン・パクリタキセルに、PD-1阻害薬dostarlimabまたはプラセボを併用し(3週毎6サイクル)、その後6週毎で最大3年間dostarlimabまたはプラセボの投与を行う第3相多国籍ランダム化比較試験RUBYを実施した(n=494)。
結論
23.9%にあたる118名は、ミスマッチ修復機能不全(dMMR)・マイクロサテライト不安定性高(MSI-H)腫瘍であった。dMMR・MSI-H集団の24ヵ月無増悪生存率は、dostarlimab群61.4%、プラセボ群15.7%であった(ハザード比 0.28)。患者全体の24ヵ月無増悪生存率は、dostarlimab群36.1%、プラセボ群18.1%(ハザード比 0.64)、24ヵ月生存率は各71.3%、56.0%であった(0.64)。
評価
ペムブロリズマブの併用を検証したNRG-GY018試験(https://doi.org/10.1056/NEJMoa2302312)とともにNEJM誌に発表された。dMMR・MSI-H集団での効果はKEYNOTE-158試験において示唆されていたが、RUBY試験・NRG-GY018試験が示した効果は劇的で、治療パラダイムを大きく変化させうる。