成人PAHにsotatercept登場:STELLAR
Phase 3 Trial of Sotatercept for Treatment of Pulmonary Arterial Hypertension
背景
Sotaterceptは、growth differentiation facto (GDF)とアクチビンを“trap”するアクチビン受容体IIA-Fc(ActRIIA-Fc)融合タンパクである。
ドイツHannover Medical SchoolのHoeper ら(STELLAR)は、 安定用量で基礎治療を受けているWHO Group 2/3成人肺動脈性肺高血圧症(PAH)患者163名を対象に、その効果・安全性を検証する第3相RCTを行った(対照:プラセボ)。一次アウトカムは、ベースライン後24週時点での6MWDの変化である。
結論
Sotaterceptの一次アウトカム効果を認めた(差 40.8m)。実薬では、鼻出血・めまい・毛細血管拡張・Hb値上昇・血小板減少・血圧上昇がより頻繁に発生した。
評価
PAHにはすでに10薬がFDA承認されているが、制圧には遠い。興味深い作用機序の新薬の登場で、「切り札」となるとはみえないが、有用な部分集団がある可能性があり、注目される。


